アオサギは青くない?日本野鳥の会県支部長がアオサギの秘密を暴露

 

チチクラゲ
グッモーニン。チチクラゲです。日本野鳥の会徳島県支部で部長を務めていた、鳥大好き人間です。

 

今回は「野鳥の秘密を暴露」シリーズの記念すべき第1回目となります。気合を入れて野鳥のあれやこれやを暴露していきたいと思います。

今日のお話は「アオサギ」についてです。

アオサギ(青さぎ)と聞いてイメージするのは、青い色をしたサギだと思います。しかし、上にあるアオサギの写真を見てもらっても分かる通り、それほど青くありません。

 

青くないのにアオサギ(青鷺)とは不思議ですよね。

 

みなさんはどうしてアオサギという名前になったと思いますか?

以下では、アオサギの名前の由来を考察しつつ、アオサギの特徴や人間との関わり等について述べていきます。

 

アオサギについて

アオサギ。徳島県。
アオサギ。2006.12.6.出島野鳥園。撮影チチクラゲ。

アオサギ(サギ科)Ardea cinerea は全長93㎝で、北海道で夏鳥のほかは全国に留鳥りゅうちょうまたは漂鳥ひょうちょうとして、海岸や河川、沼、水田などに棲みます。

アオサギは一昔前まで、場所によってはかなり珍しい鳥でした。

 

チチクラゲ
マスコミの記者から「ツルが来ているとの情報を得たので取材に同行して欲しい」との依頼を受け、急いで駆け付けてみると実はアオサギだった、という事が度々ありました。

 

アオサギと鶴は大きさや体形、生息場所がよく似ており、羽色も比較的よく似ています。当時、アオサギの数が非常に少なかったために、今までにこの鳥を観たことがない人が、てっきり鶴だと思ったようです。

ナベヅル。徳島県。
ナベヅル親子3羽。阿波町清原。撮影チチクラゲ。

今はたくさん増えて、アオサギは各地で普通にいます。

 

アオサギは青くない

アオサギ。徳島県。
アオサギの日光浴。2006.8.25.川内町富久。撮影チチクラゲ。

 

チチクラゲ
しかし、どうしても私は、アオサギという名が腑に落ちません。
なぜなら日本のアオサギは青さぎと呼ばれるほど青くないからです。

上面にやや青みを帯びる個体もありますが、どう見ても灰色さぎです。

因みにアオサギの学名種小名cinereaは「灰色の」という意味です。英名でもGrey Heronです。(ただ、新大陸にはGreat blue Heronとよばれるアオサギの仲間がいます。こちらはその名のとおり上面が青く見えます。)

 

アオサギの語源

アオサギ。徳島県。
アオサギ。撮影チチクラゲ。

 

『図説日本鳥名由来辞典』(注1)によると、

アオサギは奈良時代には「みとさぎ」と呼ばれており、平安時代には “みとさぎ” と “あをさぎ”  の両方の名が用いられてきた

とあります。

 

チチクラゲ
私はアオサギ(あをさぎ)の語源が「大きなさぎ」に由来すると考えています。

理由は、アオサギは日本で繁殖するさぎ類中最大だからです。ツルと見間違えられるほどですから「さぎ」と呼ばれても何ら不思議はないと思います。

昔人たちは単に「大さぎ」と呼んだのでは趣がないと考え、少しだけ青みがあるように見える背を見て「あおさぎ」と名付けたものと考えられます。因みに『日本鳥類大図鑑』(注2)には奈良県の方言名として「おほさぎ」という名も記されています。

(注1) 菅原 浩・柿澤亮三 (1993) 『図説日本鳥名由来辞典』(柏書)
(注2)清棲幸保(1965)『日本鳥類大図鑑』(講談社)

 

アオサギのくちばし

チチクラゲ
アオサギをよく観察していると、年齢により、季節により体の色が変化するのに気づかされます。

まず、年齢によるものでは、巣立ちした年の幼鳥は全体に灰色味が強く、なんとなくぼやけた感じです。しかし、数年を経た成鳥は、めりはりが効いてすっきりした、ある意味精悍せいかんな印象の鳥に変身します。

 

更にこの成鳥が繁殖期の5~6月頃になると、くちばしが次第に赤みを増して、最後には毒々しいほどの紅色になります。この変わりようは、初めて目にすると別の種かと見紛う程です。
アオサギ。徳島県。
アオサギの紅くなったクチバシ。鳴門ウチノ海。撮影チチクラゲ。

 

アオサギと人間

アオサギ。徳島県。
アオサギ。雪の我が家にて。撮影チチクラゲ。

 

アオサギの繁殖は一番ひとつがいだけで巣作りすることもありますが、通常は木や竹藪の上にコロニーを形成して集団で子育てします。コロニーにはシラサギ類やゴイサギなどが同居することも、よくあります。

大きなコロニーになると鳴き声による騒音が問題となります。特に夜行性であるゴイサギが同居していると、昼夜を問わず騒音が発生します。

また、飛びながら糞を落とすので洗濯物を汚すことも問題となり、近隣の住人から苦情が出て、自治体が有害鳥獣駆除に乗り出すことがあります。
チチクラゲ
野生動物と共存することの難しさを考えさせられる一例です。

アオサギと徳島

アオサギ。徳島県。
アオサギ 2019年1月21日 阿南市那賀川町苅屋ノ下・出島野鳥園。撮影チチクラゲ。

かつては牟岐むぎ町大島が四国唯一のアオサギ集団繁殖地であるとして、1975年8月徳島県の天然記念物に指定されました。昨今は羽数が増えて海岸から山地の渓流に至るまで、普通に見られるようになりました。

 

まとめ

アオサギ。徳島県。
アオサギ。2007.1.9.出島野鳥園。撮影チチクラゲ。

 

アオサギについてのまとめです。

  1. アオサギはそんなに青くない。
  2. 日本の鷺類の中で最大。「大鷺」が元々の語源ではないか?
  3. クチバシの色とかが結構変わって驚かされる。
  4. 鳴き声が結構うるさい、糞も結構迷惑。自治体に駆除されちゃうこともある。

 

次回はミヤマガラスです。

チチクラゲ
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