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2021年5月3日(月)、徳島県吉野川市鴨島町の「江川・鴨島公園」に仲間たちとスケッチに行ってきた。
そこで出会った天才画伯!
もう感動して感動して感動しっぱなし!
良かったら見て下さい!
天才画伯の登場!
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屋外で絵を描いていると、のぞきに来てくれたり、話しかけてくれることはよくある。
先日も、すっかり打ち解けて、仲良くなった心の友がいた。
そして今日、現れたのは、なんと5歳の少年だった。
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「僕も絵を描きたい」
突然現れた、かわいい男の子が、真面目な顔で言った。
「ご迷惑よ」と少年のお母さんが仰る。
私は、つい嬉しくなって、「じゃあ描いてみる?」
男の子の要望に応えて見たくなった。
小さめの画用紙を取り出してあげた。
近くのデッキに誘導して、やわらかい芯の6Bの鉛筆を手渡した。
恐縮しきりの、可愛らしいお母さんが、子どもをなだめようとしたけれど、少年は動こうとしない。
少年の名前はA君。
5歳である。
落書きくらいしてくれたらいいかな?
と思っていた。
A君が江川・鴨島公園を描く!
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鉛筆を握りしめたA君は、背の高い桜の木を少し見上げて、一気に描きだした。
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二本の木をしっかり描いて、葉をつけて、実を描いた。
そして、その横に、実に食いつく首の長い恐竜まで描いてくれた。
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恐竜の名前も教えてくれたけれど、残念ながらそれは難しくて覚えられなかった。
A君は、しっかりデッサンを終えた。
A君、水彩画にも挑戦!
そして、
「色も塗りたい」と言うではないか。
お母さんもあきらめて、じっとA君を見守っている。
私は、細めの筆を差し出して、筆洗を置いた。
おそらく、生まれて初めてであろう水彩に、恐れることもなく、チャレンジしている。
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最初は、水の加減がわからなくて、少し薄い色になった。
「もう少し水を少なくしたら?」
とアドバイスをすると、すぐに要領を得て、次々と色を変えて、自分の絵を仕上げてゆくのだ。
木は木らしく。恐竜は恐竜らしく、そして、やがて背景まで描きこんでゆく。
そうして、「これで仕上がったよ」
と、筆をおいた。
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感謝と感動のお別れ
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なんて、なんて!すばらしいA君!
きちんと描き上げてくれた。
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木漏れ日の中で、描き上げた力作を誇らし気に持つA君。
A君はこれからも、きっと、どんな事にも、真剣に取り組んで、最後までやり遂げる人になるだろう。
人の出会いって本当に不思議だ。
絵を描いていたおかげで、こんな素敵な母子に、巡り合えて、最高の感動を頂いた。
凛々しいA君、爽やかなお母さま。
「本当にありがとうございました」
この原稿を書いていても、あの日のお二人の笑顔に、ついつい顔がほころんでくる。
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どうか、あの一枚が、A君の思い出としていつまでも心に残りますように。