こんにちはAIアニマルのジャニクラゲです。
ここ最近、Midjourney(ミッドジャーニー)や、「Stable Diffusion」などの画像生成AIが話題となっています。
文字を入力するだけで、誰でも高クオリティのイラストが作成できる素晴らしいツールですが、その一方でプロの絵描きたちの仕事を奪うのではないかという危惧もあります。
ということで、この先、プロ作家たちが食べていけるのかといった未来予想や、画像生成AIは許されるべきことなのか、等について著名人が語っていましたのでまとめてみました。
岡田斗司夫氏の発言
岡田斗司夫氏が画像生成AIについて語っていました。以下は要約です。
AIの自動生成で◯◯以外の人は生き残れなくなる。絵師やイラストレーターを失業させる大問題【岡田斗司夫/切り抜き】
岡田斗司夫氏の略歴「株式会社オタキング代表取締役、株式会社クラウドシティ代表取締役、FREEex設立者、株式会社ガイナックス元代表取締役社長(初代)、東京大学教養学部元非常勤講師、大阪芸術大学芸術学部キャラクター造形学科元客員教授」
AIがダメっていう論法には勝ち目がない
・漫画家も基本的には、自分の好きな漫画家の描き方や絵のパターンを頭の中で混ぜてやっている。
・だから、AIが描いたものに、自分が描いた絵のパターンや描き方を盗まれたからといって、AIはダメっていう論法には勝ち目がないと思う。
・AIが色んな絵を混ぜて作ったら批判されて、人間がそれをやったらオリジナリティがある、ということにはならない。
イラストレーター(絵師)たちの将来について
・フリー素材の「いらすとや」で、イラストを無料使用できる。地方自治体とか小さい商店から発注受けて描いていた町のちっちゃいイラスト描きみたいな人たちが、そのおかげで、ものすごい淘汰されて食えなくなってきた、というのがこの3年ぐらいの流れ。
・こっから先の流れは、ちょっとオリジナリティがあるような、いわゆる町のイラスト描きよりも上の人たちがAIによって仕事が奪われて、淘汰されていく。
・超メジャーな、その人が描いてくれたらもうそれだけで値打ちがあるような、鳥山明とか大友克洋とか尾田栄一郎とかそういうクラスは大丈夫。
アニメーターの将来について
・アニメの作画は無人化が進む。
・絵コンテを描く人間はAIのアニメーターが描きやすいような、その動きで発想すると思う。
・つまり、ここのカットはちょっと見せたいから人間に発注する。ここのカットは流して見てもらっても構わないからAIの方で発注する、という風になる。
・特にAIのほうが描き込みが多かったり影とかが多くて複雑な、これまで人間のアニメーターに負担をかけていたカットを動かすのに関しては向いている。
・結果的にアニメーションのクオリティは上がったように見える。そしてアニメーションの制作コストは下がっていって、これまで一生懸命絵を描いていたアニメ業界で食べてきた動画マンとかは食えなくなってくる。
・原画はまだ生き残るかもわからないが、将来的には動画はちょっと厳しい。
漫画家の将来について
・漫画もアニメーターと同じで厳しい。
・漫画もコマ割りとか見開きの、どういう風にコマ割りするのか、どういう風に見せるのか、というのもAIが学習する。
・例えばブリーチの作者の「BLEACH」っていうタイトルの出し方も、あれもAIのディープラーニングの対象になると思う。
・見せ方っていうのは、そういうヒット漫画の文法なり、どんな風にコマを割ればみんな見るのかっていうのは、漫画が量産されればされるほど、データが溜まっていく為、AIが覚えて自動生成することも十分可能。
・数年以内に可能になっていくのはもう明らか。
・僕がこう言う風に喋っている内容も「漫画にしたほうが面白いじゃん」、「漫画にした方が簡単じゃん」という風なことで、岡田斗司夫が話していることも数秒後に漫画にされて、数秒後にゆっくり解説みたいなやつでYouTubeに上げられることになる。
3年で大きな変化があり、5年から10年で作家は危なくなる
・もちろん超優秀なアニメーターとか、超優秀な漫画家や、超優秀な絵師の方は生き残る。
・しかし、大半の漫画家は職業として成立しなくなる。アシスタントも同じ。
・あと3年ぐらいで大きな変化が目に見えるようになる。
・最終的な変化で、食える食えない問題はまだ10年ぐらい掛かると思う。
・その人たちが本当に危なくなるのに5年から10年ぐらい掛かる。
・ちょっと僕の未来予想って先取りしすぎるけど、大体こうなるだろうっていうのは当たる。
・来年、再来年の話ではないけど、ちゃんと5年後、10年後にはそうなります。
・それが良い悪いという問題ではない。そうなるべきじゃないとか考えているとズレちゃうんですけど、時代っていうのはそんなもんだと考えてください。
西野亮廣氏の発言
西野亮廣氏が画像生成AIについて語っていました。以下は要約です。
【西野亮廣】AIアート『Midjourney』の衝撃と、人間の生活の変化【voicy】
西野亮廣氏の略歴「日本のお笑いタレント、絵本作家、著作家。漫才コンビ・キングコングのツッコミ担当。相方は梶原雄太。絵本作家としてのペンネームはにしの あきひろ。」
絵のプロが、ど素人に負ける
・アートというジャンルに時代のメスが入った。それはAIアート。
・今だと「Midjourney(ミッドジャーニー)」がAIアートのスーパーエース。
・昨日うちの会社のスタッフと、どのようにAIに指示を出せば、上手に「えんとつ町のプペル」を描けるのだろうかと遊び半分でやっていた。
・うちのインターン生とか、高校の同級生で絵心がないやつらが、Midjourney(ミッドジャーニー)を使って、1、2分で絵を描いた。
・その描いた絵が、僕が描く「えんとつ町のプペル」よりもよっぽど出来がよかった。
・もうちょっと笑っちゃった。僕ね17年ぐらい絵を描いてるけど、ど素人に1分で負けた。こういうことって絶対に知っておいてもいいと思う。
「絵が描けない」という言葉がなくなる時代が来る
・コンセプトアートの領域では、もうこれからは画力よりも、AIに指示を出す力のほうが確実に重要になってくる。
・そうなってきた時に、「私は絵は描けないから」は、「私は写真とか撮れないから」、ぐらい不思議な言葉になる。つまり古典的な言葉になる。
・大昔は写真を撮るのは専門家にしかできなかったが、今は誰でも出来て当たり前になっている。それと同じように、絵を描くことが専門的なことではなくなってくる。
・一度Midjourney(ミッドジャーニー)に触ってみてください。絵を描くっていう特殊技術が、今これだけ一般化されたんだっていうことが、一発でわかる。
・自分で描いた絵にびっくりする。クリエイティブがこれだけ身近になったのがわかる。
AIの不得意な部分が、人間に残される仕事になる
・少し触ればAIの性格、AIの得意、不得意が見えてくる。これ大事な部分です。つまり人間に残される仕事が見えてくるということ。
・「スチームパンク、町並み」で検索すると出てくる絵って、人間が描いていると思うけど、あのあたりはAIの得意領域なので真正面から挑むと人間は確実に負ける。これ断言して絶対負ける。
・そのスチームパンクの町にどんな物語があるのかっていう部分がないと、人間は勝てない。
画像生成AIは許されるのか?
こちらも、西野亮廣氏が画像生成AIについて語ってたものです。以下は要約です。
【西野亮廣】AIアートが人間を押さえて品評会で1位になった件【Voicy 切り抜き Midjourney】
「Midjourney(ミッドジャーニー)」で描いた絵が米美術品評会で1位を獲得 → 作家陣が激怒
・ミッドジャーニーで作ったアートが、海外の品評会のデジタルアート部門で1位になった。
・それに対して作家たちがズルいぞって怒った。これに怒る人の気持ちもちょっとわかる。怒っちゃう作家さんの気持ちもわかる。
画像生成AIはどこまでがセーフなのか?
・でも、理詰めしていくと、どこまでがセーフなのか?
・AIの力を借りるのがダメっていうのであれば、テクノロジーの力を借りるのはどこまでがセーフなの?ってなってくる。
ほとんどの作品にテクノロジーが介在している
・例えば、漫画とかだったら写真を取り込んで、それを背景の絵にしている場合だってある。
・写真を取り込んでそれを線画にして。そこに手を加えて、それを背景にしてることが普通にある。
・例えば写真。写真コンテストでも、昔はカメラの機能もそんなに良くなかったから、カメラマンの腕みたいなものがすごく必要になっていた。しかし、今はいろんな技術がすごく上がって、勝手にピント合わせてくれる。
・そこでもやっぱりテクノロジーの力を借りている。
・もっというと、風景画みたいなものを描くってなったときに、それは何をベースにその絵を描いてるの?
・フランスのパリのセーヌ川の現場で絵を描いてるのか、セーヌ川の写真をパシャって撮って、家でその写真を見ながら描いているのか。
・けっこう後者の方もいると思う。その瞬間にテクノロジーを挟んでることになる。
・じゃあテクノロジーを挟んじゃダメっていう人も、あなたも少なからずテクノロジーを挟んでいますよね?ってことになる。
理屈では片付けられない感情がある
・これも突き詰めていくと、あんたもやってる、そこはセーフなの?どっからがアウトなの?ってなってくる。
・理詰めで行った時に、大体ですね、「いや、ま、それはそうなんだけど…」ってなると思う。
・でも、作り手には理屈で片付けれない感情がある。
・ここは結構グラデーション。テクノロジーごめん、俺もテクノロジー使ってる、だけど、それは使いすぎっていう、グラデーションの部分。
・感情がそれを許さないという人がいても分かるなっていう感じがする。
AIアートが人間に選ばれたということ
・デザインを「問題解決」、そしてアートを「問題定義」とした場合、AIアートが人間に選ばれたっていうのはアート的なアプローチとしてはすごく面白いと思っている。
・バンクシーとかこんなんやりそう。
・AIアートが人間に選ばれましたよっていう。これについて皆さんどうお考えですか?っていう込みのアートですね。アート的なアプローチとして面白い。
・ひとひねり入れるとすれば、面白くするのであれば、今回の場合だと、ミッドジャーニーが描いた絵をフォトショップで結構いじってる。それを出すじゃないですか。
・そして品評会で優勝する。作家陣がぶちギレるとする。さんざん否定させて、さんざんキレさせて、すみまんせんでしたって。
・じゃあ今度からこっち出しますって言って、そのミッドジャーニーが作った絵を見て描いた油絵とかを出したら面白かったと思う。
・今度そっちの油絵っていうのは本当に自分の手で描いたやつ。
・この油絵のモチーフになったのは、ミッドジャーニーが作った絵だけれども、これをあんたたちは否定するのかどうか、これを否定するのであれば、ちょっと待って。
・あんたたちが描いているパリのエッフェル塔の絵、じゃああんたそのエッフェル塔はあんたが作ったのかっていうと違う。
・人が作ったもの、だれか違うものが何かしらが作った物を描いて、それを作品としたわけじゃないですか。そういう黙らし方は面白かったかもしれない。
以上。
色々な考え方がありますね。
個人的には絵が下手なので、AIで自由自在に絵が描ける未来が訪れて欲しいものですが、ずっと絵を頑張ってきた絵師たちの職域を狭めるとなると悲しい気持ちにもなります。
それが文明の進化というものなのかもしれませんが、果たして5年後はどうなっているのでしょうか。追跡していきたいと思います。
テクニック等については↓の記事をご覧ください。
最新版 Midjourney(ミッドジャーニー)のテクニック・小技を考察&実験 “神の1枚”を求めて…。